韓国もまた麺類のバラエティに富んだ国。長いものは長寿を表すとされ、結婚式や満一歳の誕生日には必ず麺を食べますし、普段も昼食や夜食は麺ですませることも多いそうです。
最初に「ミョン(麺)」と「グクス」という2つの言い方を説明しましょう。これはどちらも麺を意味する言葉です。料理によって使い分けられていますが、厳密な違いはありません。
それなら冷やした麺はなんでもネンミョン(冷麺)と呼んでいいようなものですが、これはもちろん「冷麺」を指す場合に限ります。また、単に「グクス」といった場合、普通は小麦粉で作ったひやむぎ上のものを指しますが、ほかにもそば粉などいろいろな材料を使います。なお、麺の製法は同じで、湯の中に押し出して作ります。
ところがグクスとついても、カルグクスだけは製法が違い、包丁で切って作ります。
つまり、韓国の麺は、押し出し式と包丁切りの2種類に分けられます。
韓国定番麺の冷麺とカルグクス。かつてはそばが穫れる北では押し出し式の冷麺、小麦が穫れる南では切り麺のカルグクスが主だったそうですが、今ではどの町でも両方食べることができます。製法だけでなく、食べ方も味も対照的です。
ソウルの街を歩いて出会う麺は、冷麺、カルグクスだけではありません。スープ主体のものや冷やし中華風、インスタントラーメン……。専門店も各種あり。
コチュジャンをまぶした超激辛冷麺
あっさりスープでいただく冷麺
野菜たっぷりのヘルシー麺
インスタントラーメンそのもの
そばで作る冷やし中華の雰囲気
豆乳で食べる冷たい麺
ヨルムのキムチが体に美味しい
辛い牛肉スープに春雨風の麺
やさしく豊かな味の白濁スープ
激甘ジャージャー麺と激辛チャンポン